虫歯や歯周病で歯を失いたくない方へ
歯科医院で専門的なメンテナンスを受けましょう
80歳の日本人において残っている歯の本数は平均して8本と言われています。これは、欧米に比べて歯科医院でのメンテナンスの大切さが浸透しきれていないためだと当院では考えています。
日ごろから丁寧にブラッシングを行い、定期的に歯科医院でメンテナンスを行うようにしましょう。いくら丁寧に磨いていても、どうしても磨き残しは生じてしまいます。食べかすが歯垢を形成する原因になり、また歯垢が放置されて硬くなることで歯石に変化してしまいます。歯石は通常のブラッシングでは取り除けないため、歯科医院で除去する必要があります。細菌が集まった薄い膜であるバイオフィルムも同様です。
当院では定期検診の際に、噛み合わせも確認しています。あごは顎関節にぶら下がっているものであり、口周りの筋肉の緊張度合いなどによって噛み合わせがずれてくることがあります。噛み合わせのズレも虫歯や歯周病と同様に、早期に見つけて早期正すことが望ましいのです。
メンテナンスの流れ
1.お口のチェック
口の中に違和感や痛みなどがないかをヒアリングして、実際に目視で確認します。必要があればレントゲンや口腔内写真の撮影などを行います。
2.クリーニング
歯の汚れや着色がひどい場合には専用の機器や薬剤を使って取り除きます。また、虫歯や歯周病が見つかった場合には適時、治療を行います。
3.PMTC
歯科医師や歯科衛生士がクリーニング専用の機器を使ってバイオフィルムなどを除去、口の中を全体的に掃除します(PMTC)。
セルフケアのアドバイス
患者さんに合ったセルフケア方法についてアドバイスします。ご留意いただきたい食生活やブラッシングの方法、セルフケアグッズなどを具体的にお伝えします。
セルフケアのポイント
患者さんに合った方法をお伝えしています
当院では患者さんへのセルフケア指導にも力を入れています。歯科医院での検診時にお口の状態をチェックして歯垢や歯石を取り除きますが、患者さんはいつも歯科医院でメンテナンスを受けるわけではなく、次回の検診までは数ヵ月の期間が空きます。その間に、丁寧にセルフケアを行うかが、歯の健康を保つためには重要なのです。
当院では食生活や口周りの癖なども踏まえて患者さんに合ったセルフケアの方法をお伝えしています。
院長からのアドバイス
フロスを使うことで食べかす・歯垢の除去率が高まります
日ごろのセルフケアにおいては、フロスの使用を進めています。フロスは歯と歯のすき間に入る細い糸状のもの。虫歯の多くは歯と歯が接している部位にできるので、日ごろからフロスを通して食べかすや歯垢を取り除くことで虫歯の発生率を下げることができます。
歯間ブラシ選びはプロに相談しましょう
歯と歯茎の間を掃除できる歯間ブラシも有用なセルフケアグッズですが、歯間ブラシを選ぶ際には歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。患者さんの歯や歯茎の状態によって合う歯間ブラシのサイズが異なるため、プロに選んでもらった方が間違いがありません。
サイズのあっていない歯間ブラシを継続的に使用すると、場合によっては歯肉にダメージを与えてしまい、歯肉の形が変わったり、退縮してしまったりすることがあるので注意が必要です。